ノートパソコンの代用として「iPad Air(M3)」はどのくらい使えるのか?

白根 雅彦 2025年3月26日発表記事の図解要約

現行iPadシリーズラインアップ

モデル サイズ プロセッサー 特徴 価格(参考)
iPad(A16) 11インチ A16 安価なエントリーモデル 記事に記載なし
iPad mini(A17 Pro) 8.3インチ A17 Pro コンパクトで持ち運びやすい 記事に記載なし
iPad Air(M3) 11インチ / 13インチ M3 スタンダードモデル 98,800円〜
iPad Pro(M4) 11インチ / 13インチ M4 プロ向け高性能モデル 記事に記載なし

著者購入モデル詳細

iPad Air(M3)256GB Wi-Fi+Cellularモデル:140,800円

※Wi-Fi+Cellularモデルは通常モデルより26,000円高い

※前モデルのiPad Air(M2)やその前のiPad Air(第5世代)からの差分は少なく、主にプロセッサーが変わった程度

iPad Air(M3)の特徴

基本スペック

サイズ 247.6×178.5×6.1mm
重量 約460g(Wi-Fiモデル)
プロセッサー M3チップ
ディスプレイ 11インチまたは13インチ Liquid Retina
ストレージ 128GB〜

カメラ

  • フロントカメラ:センターフレームカメラ(横向きに配置)
  • 背面カメラ:シングルカメラ

※センターフレームカメラはビデオ通話時に多少動いても画角を自動補正して人物だけを切り抜いてくれる

生体認証

サイドボタンのTouch ID(若干押しにくさあり、但し出先では安心して使える)

アクセサリ互換性

以下のモデルと同じサイズ(247.6×178.5×6.1mm)のため、アクセサリの互換性あり:

  • iPad Air:第4世代、第5世代、M2
  • 11インチiPad Pro:第1〜4世代

※最新のiPad Pro(M4)とiPad(第10世代)はサイズが異なるため互換性なし

ノートパソコンとiPadの比較

項目 iPad ノートパソコン
持ち運びやすさ 片手でも持てる(11インチは腕力が試されるがタッチ操作するだけなら問題ない) 両手が必要
使用場所 机がなくても使える、立ったままでも使いやすい 基本的に机が必要
通信機能 セルラーモデルで常時接続(5G対応) 一部モデルのみ対応
アプリ互換性 iPadOS/iOSアプリのみ デスクトップアプリが使える
サブディスプレイとしての活用 タッチ操作も可能 - 該当なし

11インチiPadの絶妙なサイズ感

「ノートパソコンのように卓上でも使えて、小型タブレットのように立ったままでも使える」という絶妙なサイズ感

※8.3インチのiPad miniはさらに立ったまま使いやすいが、卓上では使いにくい

※13インチモデルは片手で持ち上げるにはキツい重さと大きさで、卓上以外の利用には不向き

セルラーモデルのメリット(価格差26,000円)

  • 常時接続でWebアプリが使いやすくなる
  • クラウド同期がバックグラウンドで実行されるので同期ミスが発生しにくい
  • チャットアプリはカバンの中でも新着メッセージを受信
  • 回線費用:povo2.0(基本料金0円)や楽天モバイル(月額968円〜3168円)などで対応可能

iPad Air(M3)とiPad Proの違い

機能 iPad Air(M3) iPad Pro(第2世代、2020年)
プロセッサー M3 A12Z Bionic
背面カメラ シングルカメラ 広角+超広角のデュアルカメラ、LiDAR搭載
フロントカメラ センターフレームカメラ TrueDepthカメラ(Face ID用)
認証 Touch ID(サイドボタン) Face ID(マスク着用中は使えない)
ディスプレイ 標準リフレッシュレート ProMotionテクノロジー(最大120Hz)
セルラー 5G対応 4Gのみ
スピーカー/マイク 標準 やや優れている

キーボードアクセサリ比較

製品 特徴 重量 価格
Magic Keyboard トラックパッド・バックライト・チルト角調整・パススルー充電あり 約600g 46,800円
Smart Keyboard Folio 軽量、シンプルな構造 約300g 生産終了

※Magic Keyboardを装着すると総重量は1kg超で、ノートパソコン並みに

※Smart Keyboard Folioは装着しても総重量760g程度と非常に軽い

iPadの活用シーン

仕事用途

  • MacとiPadの両方に対応しているアプリが多い
  • iCloudで同期できるので同じデータをシームレスに扱える
  • 取材先など外出先での作業に最適
  • Webアプリなら連携しやすい(特にセルラーモデルなら常時接続可能)
  • Windowsユーザーの場合はOneDrive/Office/iCloudを駆使すれば連携可能

サブ端末として

  • メイン機としてデスクトップPC、外出用にiPadという組み合わせ
  • パソコンのサブディスプレイとしても活用可能(アームスタンドなどで設置)
  • ゲーム中のサポート端末として便利(攻略サイトを見たり、メモを取ったり、SNSを使ったり)

エンターテイメント

  • 動画視聴
  • 電子書籍
  • Webブラウジング
  • SNS

※これらの用途はノートパソコンよりiPadの方が使いやすい

結論:ノートパソコンの代用として

iPadはパソコンを完全に代用できるものではない

しかし、サブのモバイルマシンとして魅力的で、ノートPCの代わりに使えるようになれば、iPad独自のメリット(5G通信機能など)を享受しつつ、メインPCとしてコスパの良いデスクトップを選択できる

日頃ノートパソコンで汎用アプリやWebアプリをメインに使っている人には、「脱ノートパソコン」も可能