なぜ髪を切るだけで「6000円」もかかるのか?
美容室料金の二極化と運営方法の違い

美容室料金の二極化

美容室のカット料金は、「高価格帯」(約6000円)と「低価格帯」(約3000円)の二極化が進んでいます。さらに1000円カット(QBハウスは2025年3月時点で1400円)といった超低価格の店舗も存在します。なぜこれほどの価格差が生まれるのでしょうか?

高価格帯

6,000円前後
  • スタイリストが一対一で対応
  • 施術時間が長い(カット1時間)
  • カルテ管理で顧客情報を記録
  • 常連客へのフォローが手厚い

低価格帯

3,000円前後
  • スタイリストが客を掛け持ち
  • 施術時間が短い(カット40分)
  • カルテを書かないことが多い
  • 集客優先の運営方法

超低価格帯

1,000円〜1,400円
  • 10分でカットを終える
  • シャンプーをしない
  • カラー・パーマなし
  • 切った髪は掃除機で吸引

低価格を実現する3つの運営方法

運営方法 詳細 影響
①スタイリストが客を掛け持ち 一対一ではなく分業で効率化。同時刻に複数の予約を受付 スタイリストの負担増加、一人当たりの注目度低下
②施術時間の短縮 カット40分、カット&カラー90分など時間を短く設定 より多くの客をこなせるが丁寧さが犠牲になる可能性
③カルテを書かない 顧客データの記録をしない 時間と労力の節約だが継続的なサービス向上が難しい

QBハウス(1000円カット)の革新的エコシステム

注:QBハウスのカット料金は2025年3月時点で1400円

価格差が生まれる要因

結論:適正価格とは

記事の著者である美容師・操作イトウ氏は、6000円が美容師にとって健全な運営をするための適正価格だと考えています。カットという労働集約型のサービスでは、「省ける部分」が少なく、過度の安売りは美容師の負担を増やし、長期的なサービス低下につながります。

ビジネスパーソンには、自分の許容範囲内の料金で「高価格帯」を選ぶことを推奨しています。高価格帯の美容室では、常連客へのフォローが手厚く、快適な体験を期待できます。