AIがユーザーの指示(例:「画像をジブリ風にして」)に応答するまでの流れを図で示します。
AIが大量のデータからパターン、ルール、特徴(例:「ジブリ風」の色使いや線の特徴)を自動的に見つけ出し、知識を獲得する準備段階。時間と計算コストがかかる。個々のデータを記憶するのではなく、一般的な特徴やルールを抽象化して「モデル」を構築する。
学習済みのモデルを使って、新しい入力(例:ユーザーの写真と指示)に対して、学習した知識を活用し、予測や判断、新しいデータ生成(例:ジブリ風画像の生成)を行う実行段階。リアルタイムに近い速度で実行される。この段階では基本的に新しい学習は行わない。
推論プロセスの中で、AIが学習によってモデル内部に獲得・保持している抽象化された知識やパターン(元のデータを直接見ているわけではない)にアクセスし、それを利用すること。指示に応じて必要な知識を引き出す内部的な動作。
特徴 (Feature) | 学習フェーズ (Learning Phase) | 推論フェーズ (Inference Phase) |
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目的 (Purpose) | モデル構築・知識獲得 | 知識活用・出力生成 |
タイミング (Timing) | 事前計算・長時間 | リアルタイム・短時間 |
使用データ (Data Used) | 大規模データセット (訓練データ) | ユーザー入力 (新しいデータ) |
計算コスト (Cost) | 非常に高い | 比較的低い (1回あたり) |
モデルの状態 (State) | パラメータ更新中 | パラメータ固定 (読み取り専用) |
※「参照」は推論フェーズにおける内部的な知識利用の動作を指します。
「画像をジブリ風にして」という指示の瞬間、AIは推論を実行しています。事前に学習した「ジブリ風」の知識を参照し、新しい画像を生成しているのであり、その場で学習しているわけではありません。