「ビール腹」「酒太り」という言葉がありますが、お酒を飲むと本当に太るのでしょうか?実は、太る主な原因はアルコールそのものではなく、一緒に食べる「おつまみ」や飲む「お酒の種類」にあります。脂肪肝を防ぎ、健康的にアルコールを楽しむためのポイントを解説します。
アルコール自体にもカロリーはあります(例:ビール500ml ≈ 200kcal)。しかし、アルコールのカロリーの多くはすぐに熱として放出されるため、体内に蓄積されにくい「エンプティカロリー」と呼ばれます。
つまり、アルコール単体で太ることはほとんどありません。問題は、飲酒時に摂取する他のものにあります。
飲酒時に太る最大の原因は、一緒に食べる糖質の多いおつまみです。お酒と一緒に糖質を摂ると、より吸収されやすくなり、中性脂肪として体(皮下脂肪、内臓脂肪、肝臓)に蓄積されやすくなります。
※「締め」のラーメンやお茶漬けなども同様に注意が必要です。
要注意(糖質が多い) | おすすめ(糖質少なめ・タンパク質/食物繊維) |
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注意:つまみなしで飲むのは、肝臓への負担が大きくなるためNGです。
お酒の種類によっても、太りやすさや肝臓への負担は変わります。ここでも「糖質」がポイントです。
種類 | 特徴 | 例 | 注意点 |
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醸造酒 | 糖質を含む | ビール、日本酒、ワイン | 糖質の摂りすぎに注意 |
蒸留酒 | 糖質ゼロ | ウイスキー、ブランデー、焼酎 | 比較的太りにくい |
甘いお酒 (チューハイ, カクテル等) |
糖質が多い (果汁, リキュール, 果糖ブドウ糖液糖) |
甘い缶チューハイ、サワー、梅酒、甘酒、カクテル | ジュース感覚で飲むと糖質過多になり、肥満・脂肪肝リスク大 |
ストロング系缶チューハイ | 高アルコール度数 多くは糖質も添加 |
アルコール度数9%等の缶チューハイ | 肝臓への負担が非常に大きい ・500ml缶 (9%) の純アルコール量: 36g (ウイスキーロック[43%, 30ml]の約3.5杯分に相当) ・糖質も多く含まれる場合があり、ダブルで危険 |
「ビール腹」の主な原因はアルコール自体ではなく、糖質の多い「つまみ」や「甘いお酒」にあります。正しい知識を持ち、おつまみやお酒の種類を選ぶことで、肥満や脂肪肝のリスクを減らし、100歳まで健康的にアルコールを楽しむことも可能です。アルコールを人生の味方につけましょう。