フジテレビ第三者委員会によるデジタルフォレンジック調査概要

中居正広氏と女性A氏のトラブルに関する問題で、フジテレビと親会社が設置した第三者委員会は、関係者のデジタルデータの調査を行いました。この調査では、デジタルフォレンジック技術が用いられ、削除されたデータを含む大量の情報が分析されました。特に、中居氏がフジテレビ社員B氏に削除を依頼したSMSメッセージが復元されたことが注目されています。

[source: 1, 17]

調査プロセス (foxcale社担当)

1. データ保全
フジテレビ貸与PC・スマホ、個人利用スマホ(同意取得)、OneDrive、Outlookメール、Microsoft Teams、Outlookスケジュールからデータを保全。

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2. データ処理・抽出
メール/ドキュメント/Teamsデータ: 専用ソフトでDB化
モバイルデータ(チャット/メール): Excelに抽出

[source: 2, 3, 5]

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3. キーワード等で絞り込み
委員会が設定したキーワード等でレビュー対象を絞り込む。

[source: 3, 5]

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4. データレビュー (一次・二次)
一次レビュー (foxcale): 絞り込まれたデータをレビュー。
二次レビュー (委員会): 一次で重要と判断されたデータをレビュー。

[source: 5, 7, 12, 14]

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5. 削除痕跡調査・復元
意図的な削除の供述に基づき、SMS、LINE、Teamsの削除痕跡を調査。復元を試みる。

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6. 追加調査
二次レビュー等で必要と判断された場合、委員会によるヒアリングやfoxcaleによる詳細分析を実施。

[source: 5, 7, 12, 14]

調査対象データとレビュー数

レビュー対象データ	レビュー数	一次レビューで重要と判断されたデータ数
Outlookメール、ドキュメントデータ、Teamsデータ	117,425 件	718 件
モバイルデバイスのチャットデータ	103,610 件	208 件
モバイルデバイスのメールデータ	4,493 件	208 件
合計	225,528 件	926 件

※レビュー総数は約23万件と報告されています。[source: 1] 表の合計は各内訳の単純合計です。[source: 4, 6, 11, 13, 5, 7, 12, 14]

削除された電子データ (復元試行対象)

削除が検出されたデータ	検出数
ショートメール (SMS) チャットデータ	437 件
LINE チャットデータ	86 件
Microsoft Teams チャットデータ	1,427 件
合計	1,950 件

※一部のLINEデータは完全には復元できませんでした。[source: 17] (PDF内Source 15の表とはSMSの件数が異なりますが、Source 17の記述に基づいています)

復元されたSMSメッセージの例

背景: 2023年7月13日夜、中居氏がフジテレビ社員B氏（元編成部長）に送信したSMS。

「B。また、（A氏から）連絡があり、接触障害（ママ・摂食障害と思われる）と鬱で入院。やりたい仕事もできず、給料も減り、お金も無くあの日を悔やむばかりと。見たら削除して。」

「どうしよか。」

B氏からの返信:

「なかなかですね、、私から無邪気なLINEしてみましょうか？？」

このメッセージはB氏の端末UI上では削除されていましたが、データが残存しており、デジタルフォレンジック調査で復元・保全されました。[source: 1, 2]

特記事項：B氏によるデータ削除

調査の結果、B氏は2022年5月9日から2025年1月10日までの中居氏、有力出演者タレントU氏、K弁護士とのSMSチャットデータ 325件 を、2025年1月9日から2月1日にかけて削除していたことが判明しました。[source: 16, 17]