Google Workspaceで利用できるジェミニの基本機能と活用方法を紹介します。企業のGoogle Workspace契約者なら追加費用なしで使えるこのAIツールについて、アプリ、サイドパネル、NotebookLMまで徹底解説します。
Gemini for Google Workspace、NotebookLMまで、基本機能と活用シーン
1. Geminiアプリ(チャット)
主要モデルの概要
モデル | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
2.0 Flash | ・早い回答 ・リアルタイム検索情報対応 ・ファイルアップロード対応 |
日常的な利用、ネット情報やファイル処理 |
2.0 Pro | ・高精度 ・処理容量200万トークン ・検索情報・ファイル処理は非対応 |
複雑なプロンプト処理、正確な情報処理 |
2.0 Flash Thinking(推論型) | ・段階的に考えた上で回答 ・複雑な計算や推論に強い |
数値計算、長期プラン、段階的思考が必要な場合 |
Deep Research | ・ネット上の数十サイトを調査 ・リサーチ結果をまとめる |
詳細な調査や新しい情報の理解 |
Gem機能
- ChatGPTのGPTsに似た機能
- 特定の用途に特化した自分専用のAIチャットを作成可能
- 使い方:左側メニューのGemマネージャーから作成
- 自動改善機能よりも自分で設定を作った方が効果的
- ブックマークに登録して素早くアクセスするのがおすすめ
2. Google Workspace連携機能
共通の活用パターン
- 要約・抽出系:開いているデータから情報をまとめる
- 生成・分析系:データをもとに新しい内容を生成・分析する
- 検索系:複数データから曖昧なキーワードで検索する
Gmail連携機能
機能 | 説明 | 活用ポイント |
---|---|---|
メールスレッド要約 | メールの流れを簡潔にまとめる | 長いやり取りの把握に効果的 |
ToDo/アクション抽出 | メールから次にすべきことを抽出 | 長文メールからの作業整理に便利 |
添付ファイル要約 | 添付PDFなどの内容を要約 | 詳細な指示で精度向上 |
受信トレイToDo確認 | 受信トレイ内の全メールからやるべきことを抽出 | 「アクション」という表現で質問するとよい |
メール返信作成 | スレッドを元に返信案を作成 | 具体的な指示で用途に合わせた文面を作成可能 |
メール検索 | 曖昧条件でメールを探す | 「メールの文面から検索して」と指定するとよい |
スプレッドシート連携機能
機能 | 説明 | 活用ポイント |
---|---|---|
表データ変換 | 様々な形式のデータを表に変換 | 非構造化データや貼り付けできない表の変換に便利 |
データ要約・分析 | 表データの分析と視覚化 | テーブル形式に変換すると精度が向上 |
関数作成 | 関数を生成して挿入 | 通常のジェミニチャットの方が精度が高い場合も |
シート項目作成・改善 | 要件に基づく表設計や既存表の改善 | 表設計が苦手な人に特に有用 |
Googleドキュメント連携機能
機能 | 説明 | 活用ポイント |
---|---|---|
ドキュメント要約/ToDo抽出 | 文章の要点やアクションをまとめる | 議事録の整理などに便利 |
Gmail/ドライブ引用 | 他のデータを引用して文書作成 | @マークでファイルを指定可能 |
選択テキスト処理 | 文書の一部を選択して処理 | 「選択した内容について」と明示的に伝える |
Googleドライブ連携機能
機能 | 説明 | 活用ポイント |
---|---|---|
ファイル要約 | ファイルを開かずに内容を要約 | 「このファイルを要約」から始め、プロンプトで調整可能 |
複数ファイル分析 | 複数ファイルの関係性や差分を分析 | 「この2つのファイルの関係を説明して」などで活用 |
データ検索 | 曖昧な条件でファイルを検索 | キーワード検索では見つからない場合に有効 |
3. NotebookLM
Google Workspaceのプラス契約で利用可能な特定データの深掘りに特化したツール。
主な特徴
- 登録したPDF、ウェブサイト、YouTube動画などをベースに質問・分析
- 一度に最大300個のデータソースを扱える
- 情報のソースが明確で根拠を確認しやすい
- 共有機能でチーム内や外部とも連携可能
活用シーン
- 特定情報の理解:論文や報告書など1つのデータを深く理解する
- 横断的分析:複数の情報源を登録して横断的に活用する
- AIチャットの共有:特定データに基づくAIチャットを社内外で共有する
操作方法
- 基本単位:ノートブック(1つに最大300ソース追加可能)
- 画面構成:左(元ソース)・中央(チャット)・右(分析・メモ)
- メモ機能:「学習ガイド」「ブリーフィング」「よくある質問」「タイムライン」の4パターン
- 共有方法:メールアドレスで社内共有、Googleグループを使って社外共有も可能
まとめ
GoogleのGeminiは、Google Workspace契約企業なら追加費用なしで使える強力なAIツール。チャット機能、Workspace連携、NotebookLMを駆使することで、業務効率を大幅に向上させることができます。特にセキュリティ面で安心して使える点が企業にとって大きなメリットです。
活用の幅を広げるには、基本機能の理解に加えて、プロンプトの書き方や具体的なユースケースを学ぶことが重要です。ツールの基本操作を習得した後は、実際の業務でどう活用するかという視点で応用していくことで、さらなる生産性向上が期待できます。
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