偽基地局とは何か?
偽基地局は新たなサイバー犯罪の手法で、総務大臣も言及し、携帯会社と対策を進めているものです。主に以下のような特徴があります:
- 車両などで移動可能な仕組みになっている
- 周辺の4G/5G電波を妨害し、自分の2G電波に接続させる
- 2G接続は非常に遅いが、iPhoneなどは緊急通話のために対応している
- 犯罪者は電波を中継してインターネット接続を可能にしている
偽基地局に接続するとどうなるか?
偽基地局に接続されると、以下のような状況が発生します:
- 通信速度が著しく低下する
- 「ギガがなくなりました」などのショートメッセージが送られてくる
- メッセージ内のURLをタップすると偽サイトに誘導される
- 偽サイトでIDやパスワードを入力すると個人情報が盗まれる
偽基地局の目的
偽基地局の主な目的は以下の通りです:
- 偽サイトへの誘導
- キャリアのIDやパスワードの窃取
- SIMカードの不正再発行
- 2段階認証の突破
主な標的
現在確認されている情報では、主に以下のような人々が標的になっています:
- 海外からの観光客(慣れない環境での判断ミスを狙う)
- 不慣れなユーザー
偽基地局に気づく方法
偽基地局に接続されたことを見分ける方法は限られていますが、以下のサインに注意しましょう:
- 画面上部に「GSM」や「2G」と表示される
- 通信速度が極端に遅くなる
- 突然「ギガがなくなりました」などのメッセージが届く
対策方法
一般ユーザー向けの対策
- 怪しいURLをタップしない
- ショートメッセージやメールのリンクは直接タップせず、公式サイトを自分で検索する
- 通信速度が極端に遅くなったら確認する
- 画面上部に「GSM」や「2G」と表示されていないか確認
- 表示されていたら一時的に機内モードにして回避
- パスワード管理アプリを使用する
- iPhoneに標準搭載されているパスワード管理機能を活用
- パスワード管理アプリは偽サイトでは自動入力されないため、偽サイト検出に役立つ
ロックダウンモードについて
iPhoneには「ロックダウンモード」という機能がありますが、これは一般ユーザー向けではなく、以下のような高リスクユーザー向けの機能です:
- 政府高官(大統領、総理大臣など)
- 大企業の経営者
- 軍人
- スパイなど、立場上高いセキュリティが必要な人々
ロックダウンモードを有効にすると以下の制限がかかります:
- メッセージの添付ファイル機能が制限される
- FaceTimeは過去に通話したことのある相手のみ許可
- Webサイトの表示機能が制限される
- 写真アプリの機能が制限される
- USBでの接続が制限される
- Appleの共有機能が使えなくなる
- プロファイルがインストールできなくなる(格安SIMの利用に影響)
- 2G通信がオフになる
一般ユーザーにとっては使いにくくなるだけなので、推奨されていません。
まとめ
偽基地局は移動式で証拠を掴みにくく、対策が難しい新手のサイバー犯罪です。しかし、怪しいURLをタップしない、通信状況に注意する、パスワード管理アプリを使うなどの基本対策で被害を防ぐことができます。ロックダウンモードは一般ユーザー向けではないため、過度に心配せず、基本的な対策を徹底することが重要です。
この記事が皆さんのセキュリティ意識向上にお役立ていただければ幸いです。質問やコメントがありましたら、お気軽にどうぞ!
コメント